砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
「悪かったわね。」

「ここで自分を抑えて、アムジャド様の元に戻られないのなら、あなたやっぱり、恋人失格だ。」

私は立ち上がった。

「分かったわよ。行くわよ。」

「まずは、あなたが落ち着いてからですね。」

そう言ってイマードさんは、病室に向かって行ってしまった。


頭にくる。

でも、イマードさんの言う通りだ。

きっとアムジャドは、社長さんや御曹司さんとか呼ばれる人達の中でも、上の人なんだわ。

そうでなければ、親が婚約者を決めるだなんて、有り得ないもの。

そんなアムジャドを、今の私のままで、支える事ができる?

ううん。支える事なんてできない。

もっともっと、強くならなきゃ。

「よし!何を言われても、受けて立ってやろうじゃないの。」
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