砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
そんな中で月日は流れ、アムジャドの退院の日がやってきた。

「おめでとうございます、アムジャドさん。」

「また遊びに来てね。」

「待ってますから。」

この短い入院期間中に、アムジャドはすっかり看護師の中で、アイドルになっていた。

「みんな、ありがとう。じゃあ。」

私とアムジャドは、タクシー乗り場に行こうとした。

その時、黒い大きな車が、私達の前に停まった。

「アムジャド様。」

中からはイマードさんが出て来た。

「さあさあ、お乗り下さい。」

イマードさんは、私が持っている荷物を奪って、アムジャドを車の中に入れようとした。

「チナも乗れ。」

アムジャドにそう言われ、ほっとしたのもつかの間。

車の中には、ジャミレトさんも乗っていたからだ。
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