砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
「気持ちを預ける?」

「尊敬してくれているんだろ?嬉しかった。それが恋に変るまで、俺は側で待つよ。」

「先生……」

「だから、俺のモノになってくれ。」

抱きしめる力が強くなる。

「大切にする。傷つけたり、泣かせたりしない。」

この温かい温もりに、私は安心感を覚えていた。

「……はい。」

先生は私の顔を覗き込んだ。

「彼女になってくれるんだね。」

「私でよければ。」

「よかった。」

先生がぎゅっと抱きしめてくれる。

そう。この人に身を委ねる事が、幸せの一歩かもしれない。

「じゃあ、明日もここで待っている。」

「はい。」

「じゃあ、もっと千奈ちゃんと一緒にいたいけれど、仕事があるから。」

そう言って先生は、病院に戻ってしまった。
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