砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
「はぁ……」

私は空を見上げた。

まるでため息が雲になって、流れていってるみたい。

「私と先生、付き合うのか。」

先生が言った通り、尊敬する気持ちがあるのなら、恋に変るかもしれない。


翌日、私は先生にお弁当を作って持って来た。

「弁当?作ってくれたのか?千奈ちゃん?」

「ほら、誰もお弁当作ってくれる人、いないって言ってたでしょ?それに、彼女らしい事って、他に分からなくて。」

先生は、微笑むとお弁当を広げてくれた。

「旨そうだ。頂きます。」

一口食べると、親指を立てた先生。

美味しいって言ってくれているんだ。

よかった。先生の口に合って。

「これから毎日、君の手作り弁当にありつけるのかな。」

嬉しそうに言う先生に、まずい事をしたと思った。
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