砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
それから数日後。

バイトが休みのアムジャドと一緒に、不動産巡りをした。

「あっ、いろいろ載ってる。」

アムジャドは、日本の道を歩くのが、とても好きだった。

その中で特に最近は、不動産の賃貸情報を見るのが、好きらしい。

「ふーん。日本の家は狭いな。皆これで満足してるの?」

「満足はしてないと思うけど、これアパートよ?マンションとか、一軒家はもっと大きいわ。」

「そっか。」

そう言うとアムジャドは、次の不動産屋に歩いて行く。

「最近思うんだ。僕の国の一般庶民は、どういう家に暮らしているんだろうってね。」

私の頭の中に、”?”が飛んだ。

一般庶民?

アムジャドは一般庶民じゃないの?

モヤモヤした気持ちが、胸に湧いて来た。
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