砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
心機一転。私は今まで以上に、勉強に精を出した。

「アムジャドは、国へ帰ってしまったね。」

先生とはたまに、校内の中庭で、話をする事があった。

「はい。」

「君は、付いていかなかったんだね。」

「はい。」

私は前を真っすぐに見た。

「なんだか、強くなったね。千奈ちゃん。」

「そうですね。アムジャドとの出会いが、私を強くしてくれました。」

先生は、下を向いてため息をついた。

「ずっと後悔していたんだ。千奈ちゃんに、アムジャドを紹介した事。」

「どうしてですか?」

私は先生の方を見た。

「僕がアムジャドを紹介しなければ、千奈ちゃんはこんなに傷つくことはなかった。もしかして、僕と一緒に平穏な毎日を過ごしていたのかもしれない。」

先生の優しさは、変っていない。
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