砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
思えば、先生のその優しさに惹かれて、一度は付き合おうって決めたんだっけ。

「先生、私。アムジャドと出会った事、後悔していません。むしろ、紹介してくれた先生に、感謝しています。」

「千奈ちゃん……」

「確かに、先生とあのまま付き合っていれば、穏やかな生活を送っていたかもしれない。でもアムジャドと出会って、分かったんです。」

ふいに、アムジャドの笑顔が浮かぶ。

「身を焦がすような、一生に一度の恋って、こう言う事なんだって。」


アムジャド。

今あなたは、どうしているかな。

お仕事で大変な思いしてない?

って、アムジャドの仕事も何か分かないまま、別れてしまったけれど。


「千奈ちゃん。これから、どうするんだい?」

「これからですか。」
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