30秒後に意味が分かるとゾッとする話
もしもし
【もしもし】
「もしもし、聞こえてますか?」
トントンとドアを叩きながら、外から誰かが私に声をかける。
私は眠ったふりを続ける。
心の中で、
「お願い、誰か助けて。早くいなくなって」
と願いながら。
「もしもし、もしもし。大丈夫。何もしないから。ドアを開けて」
そいつは淡々と女の声で言う。
そのまま20分近くが過ぎ、
「京子着いたぞ。早く降りろ」
お父さんが声をかける。
「待ってお父さん。絶対に開けちゃダメ…」