次の演奏は花山南高校吹奏楽部ですっ!〜部活大好き彼氏が甘すぎる〜
「──ブログラム1番、県立○○高等学校、銅賞…プログラム2番…」

全ての団体の演奏が終わり、ついに結果発表を迎えていた。

「大丈夫かな…」
「大丈夫でしょ、俺ら頑張ったじゃん」
「…うん…」

私たちの番号は3番。いつもより呼ばれるのが早いのだ。

だから余計に緊張する。

「もう次じゃん…」

私はぎゅっと手を握る。

「プログラム3番、県立花山南高等学校」

お願いしますっ、神様!!

「──ゴールド金賞」

わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ

県大会よりも大きい歓声が会場に響いた。
金賞だ!!

「ちょっとちょっと!まだ次に行けるかわかんないんだから!」

佐々木先輩が落ち着かせるけど
ここまで来れたこと自体が嬉しいのだ。
皆そわそわしていた。


「それでは、来たる東日本大会に進む5校を発表します」

「…来るよ」

私たち部員は全員で手を繋ぎあった。
大丈夫、ここまでやってこれた。
次もいける…!

「──プログラム3番、県立花山南高等学校」

────────っ!!!


どのくらい叫んだか分からない。

気がついたら涙が流れていた。

「…渚!!やった、やったよ…!!」
「舞奈ぁぁ…!」

私たちは抱き合って泣いていた。

東日本大会に、行けるんだ…!!

柊を見ると、先生を抱きしめながら泣いていた。
周りの皆も、外れた子達も皆

ひとつになって泣いていた。

「先輩…!」
「渚ちゃん、ありがとう…!」
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