セカンドピアス
「痛ッ!ああ〜、もう!入らない〜!」
付き合っている小田切茜(おだぎりあかね)の拗ねたような声に、井沢一樹(いざわいつき)はスマホから顔を上げた。茜は鏡の前に立ち、一生懸命耳をいじっている。
今から一ヶ月ほど前、一樹はデートをした時に「じゃ〜ん!」とやけにご機嫌な茜から耳を見せられた。その耳たぶには金色のピアスがついている。
「へえ、ピアスの穴開けたのか」
「そう!可愛いピアスをつけてみたくってね」
「そんなダッサイピアスつけてんのに?」
「これはファーストピアスだからしょうがないの!!穴開けた時に強制でつけられるやつなんだから!!」
そんな会話をしたことが懐かしい。茜は「ダサいから」という理由でその日以来耳は見せなかったものの、ファーストピアスを外してセカンドピアスをつけた時には再び耳を見せてくれた。
「どう?もう金色のダッサイのじゃないよ!」
頰を赤く染め、はにかみながら茜は言う。その耳にはハートの形をしたピアスがあった。
付き合っている小田切茜(おだぎりあかね)の拗ねたような声に、井沢一樹(いざわいつき)はスマホから顔を上げた。茜は鏡の前に立ち、一生懸命耳をいじっている。
今から一ヶ月ほど前、一樹はデートをした時に「じゃ〜ん!」とやけにご機嫌な茜から耳を見せられた。その耳たぶには金色のピアスがついている。
「へえ、ピアスの穴開けたのか」
「そう!可愛いピアスをつけてみたくってね」
「そんなダッサイピアスつけてんのに?」
「これはファーストピアスだからしょうがないの!!穴開けた時に強制でつけられるやつなんだから!!」
そんな会話をしたことが懐かしい。茜は「ダサいから」という理由でその日以来耳は見せなかったものの、ファーストピアスを外してセカンドピアスをつけた時には再び耳を見せてくれた。
「どう?もう金色のダッサイのじゃないよ!」
頰を赤く染め、はにかみながら茜は言う。その耳にはハートの形をしたピアスがあった。
< 1 / 8 >