セカンドピアス
「ほら、確認してみろ」

「両方しっかりついてる……。ありがとう」

左耳のピアスの留め金もしっかりつけ、茜は嬉しそうな顔だ。これからもピアスをつけてあげたいと一樹は思った。可愛い茜をたくさん見たいのだ。

「あっ!そうだ、忘れてることがあった」

素直な茜を見ていると、一樹の中にいじめたい気持ちが生まれていく。茜は「何?」と振り返った。その一瞬の隙に一樹は茜の顎を掴み、持ち上げる。

チュッ、と軽くリップ音が響いた。茜の顔はピアスをつけている最中よりも真っ赤に染まる。

「ピアスつけてやった報酬な」

一樹がそう言うと、「もう二度と頼んでやらないんだから!!」と茜は真っ赤な顔で叫んできた。





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