prologue
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Cafe An fang
私が高校の三年間通い続けた学校近くのカフェ。
でもそれももう少しで終わりを迎える。
もう一か月もすれば桜が咲いて私はここを訪れなくなる。
「いらっしゃいませ。」
「カフェラテ、一つ。」
私がここに通う理由の一つはこの店員さん。
目がの奥で私に笑いかけてくれるその目を見たくて、通っている。
もちろん、それが営業スマイルなのはわかってるけれど、私は彼のその笑顔が好きだった。
友達はみんな、恋だよ、っていうけれど、恋というにはおこがましい憧れのような感情。
交わす言葉は挨拶ばかり。
彼について知っているのは名札に書かれた名字だけ。
年齢も多分大学生ってことぐらいにしか。
カウンターの内側に立っている彼を見ながら予習や課題をやるこの時間がただただ大事だった。
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