あやかしの集う夢の中で
テーブルに紅茶が並び、みんながお菓子を食べながら談笑を始めたとき、オカルト部の部室のドアがガラガラと開いて、背の高い男子生徒が姿を見せた。



そしてその男子生徒が部室に入ってくると、カノンが一番最初に声を上げた。



「あっ、時宗君です!

今日はどうしたんですか?」



「如月舞の様子を見にきた。

彼女の夢の中は結構荒れていたんでな」



「舞ちゃんならもう大丈夫だよ。

時宗は相変わらず無愛想だな」



「私が時宗君を部室に呼んだんだからね。

時宗君は舞ちゃんを救ってくれた私たちの仲間だから」



「そうです。

時宗君は仲間です!」



「時宗君、私を助けてくれてありがとう。

本当に感謝してるよ。

時宗がいなかったら、私は今も笑えていないと思うから」



そう言って笑った舞の笑顔は本当に美しかった。
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