あやかしの集う夢の中で
「舞ちゃんを助けに行くことは決まりですね。

それじゃ、いつ行くかを決めなくちゃです!」



カノンがそう言ってやる気を出すと、愛理がすぐに言葉を返した。



「カノンちゃん、善は急げだよ。

今すぐ舞ちゃんの家に行こう」



「オレも愛理の意見に賛成だ。

少しでも早く舞ちゃんを助けなきゃ」



「そうですよね。

カノンもみんな意見に賛成です!

舞ちゃんはオカルト部の大切な仲間です!」



オカルト部のメンバーの意見がそろい、三人は同時に時宗に目を向けた。



自分たちの意見は出そろったけど、肝心の時宗がその意見に賛同しなければ、舞を救うことは不可能だ。



そんな共通認識をみんなが抱えている中で、愛理が時宗に話しかけた。



「時宗君、私たちはすぐにでも舞ちゃんの家に行こうと思うけど、時宗君も大丈夫だよね」



時宗は愛理のその言葉に、表情を変えずにクールに答えた。
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