あやかしの集う夢の中で
桜介がカノンに目を向けると、カノンはカバンの中を探り始め、そしてカバンの中から財布を取り出した。
そしてカノンは財布の中から五円玉を取り出すと、うれしそうにニコリと笑った。
「あの、舞ちゃん。
部屋に糸か紐がありますか?」
カノンは五円玉の穴から舞の顔を片目でのぞき込みながら、舞に不思議な質問をした。
「糸ならそこの机の引き出しに入っているけど……」
舞から糸のある場所を聞いたカノンは早速、その糸を見つけて三十センチくらいの長さに
切ると、その糸を五円玉の穴に縛りつけた。
「じゃーん。
カノン特性の眠れるマシーンです!」
笑顔でそう言ったカノンに早速、桜介が突っ込んだ。
「あのさ、カノンちゃん。
その糸で縛った五円玉がどうして眠れるマシーンなの?」
「えっ、桜介君は知らないんですか?」
カノンはそう言って、桜介の顔を見つめていた。
「このマシーンはこうやって使うんですよ」
カノンは糸で吊るした五円玉を桜介の目の前でゆっくりと左右に動かし始めた。
「桜介君、よくこの五円玉を見ていて下さいね。
今からカノンが魔法をかけます。
桜介君はだんだん眠くなる……。
桜介君はだんだん眠くなる……」
カノンに少しだけでも期待していた桜介は、カノンに気づかれないくらいの小さなため息をついていた。
そしてカノンは財布の中から五円玉を取り出すと、うれしそうにニコリと笑った。
「あの、舞ちゃん。
部屋に糸か紐がありますか?」
カノンは五円玉の穴から舞の顔を片目でのぞき込みながら、舞に不思議な質問をした。
「糸ならそこの机の引き出しに入っているけど……」
舞から糸のある場所を聞いたカノンは早速、その糸を見つけて三十センチくらいの長さに
切ると、その糸を五円玉の穴に縛りつけた。
「じゃーん。
カノン特性の眠れるマシーンです!」
笑顔でそう言ったカノンに早速、桜介が突っ込んだ。
「あのさ、カノンちゃん。
その糸で縛った五円玉がどうして眠れるマシーンなの?」
「えっ、桜介君は知らないんですか?」
カノンはそう言って、桜介の顔を見つめていた。
「このマシーンはこうやって使うんですよ」
カノンは糸で吊るした五円玉を桜介の目の前でゆっくりと左右に動かし始めた。
「桜介君、よくこの五円玉を見ていて下さいね。
今からカノンが魔法をかけます。
桜介君はだんだん眠くなる……。
桜介君はだんだん眠くなる……」
カノンに少しだけでも期待していた桜介は、カノンに気づかれないくらいの小さなため息をついていた。