あやかしの集う夢の中で
「えっ、舞ちゃんは本当に眠ったの？」



愛理は本当に眠ってしまったらしい舞に驚きながらつぶやいていた。



そしてそんな愛理の耳元で、カノンがそっとささやいていた。



「愛理ちゃん、静かにですよ。

せっかく舞ちゃんが眠ったんですから」



意外な展開に戸惑いながらも、桜介はこのチャンスを生かすために時宗に話しかけていた。



「時宗、オレたちはこれで舞ちゃんの夢の中に入れるのか？」



桜介のその問いかけに、時宗は静かな声でこう答えた。



「今なら如月舞の夢の中に入っていける。

オレの魂の術式を使えば」



時宗のその言葉を聞いて、オカルト部のメンバーたちの目が輝いた。



これでついに舞を助けることができる。



みんながそう思っていた。
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