あやかしの集う夢の中で
「そう言えばさ、時宗君とカノンちゃんは順調に目的地に近づいているかなぁ?」



「大丈夫だと思うぜ。

時宗は無愛想で面白味のないヤツだけど、夢の世界で強いみたいだからな」



「桜介は時宗君の話をするとき、必ず時宗君を悪く言うよね。

そう言うのって、良くないよ」

桜介は時宗君がイケメンだからって、やきもちを焼いているんだよね」



「そんなんじゃねぇよ。

勝手にそんなことを決めつけんなよ」



「だったらどうして?」



「それは……」



桜介が愛理に何かを言おうとしたとき、辺りの空気が急に冷たくなり、桜介と愛理はその寒さに身震いした。



なぜ急に辺りは寒くなり始めたのか?



桜介と愛理はそんなことを思いながら、その原因を探していた。
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