わい氏園芸店で奮起する。



「先生、あかんかった」


「まじか」


 その次の朝、私は担当の先生に報告をと職員室を訪れていた。
 周りの先生達も、私の報告を聞いて苦笑いをしていたり、心配そうな顔をしている先生など様々な表情をしている。


 嫌いな先生は知らん顔して明後日の方向見てた。おい。こっちみろやデメキンガマガエル。


「あごちゃん面接やったけ? そんなあかんかったんか」


 担当の先生は、声のトーンを落として話しかけてくれる。


「手応えはあんまりなかったですね」


 私がそういうと先生はそっかぁ……と悲しそうに呟く。
 なんか私も悲しくなってきたので「でも」と言葉を繋げてみた。


「最後の質問は何かありますか?っていうので、ちゃんと質問言いましたよ」


 そう、どの企業にも最後には何か質問はありますか? という質問があるというのは、学校で教育済みの私。この質問を返さないと企業にあまり関心がないのでは? と思われてしまうということをよく言われていたので、ここを逃すことはまずありえない……!


「そうなんか……それでもあかんかったんやな……なんて言ったんや?」


「面接官の方々も新人の時があったと思いますけど、どんな気持ちで、どういったことを大切に仕事されてたんですか?言いました!」



「お前それ企業への質問ではないな」



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