青は奇跡
家に帰ってきてもやることは家事と勉強くらいだ。
お母さんは帰りが遅く、お父さんは私が中学生の時に離婚して少し離れたところに住んでいる。
だからこの家では必然的にわたしが家事をすることになるのだ。
片親というと、貧しいとかかわいそうと思われることがあるけれど、世間で思われるほど貧しくないし、かわいそうじゃない。
離婚したといっても深刻な理由があったわけでもないからお父さんはわたしの学費を払ってくれるし、時々3人で会ったりする。
3人が一緒に住んでいた時の家の空気より、今の暮らし方の方がわたし達には合っている気がするからわたしは今のスタイルが気に入っている。
手早く家事を終わらせ、夜ご飯を食べるまでは勉強をする。
勉強は昔からそんなに苦じゃない。
そのおかげか分からないけれど、わたしの成績は常に廊下に貼り出される表に載るくらいに良い。