青は奇跡
何度考えても辿り着くのは「分からない」で、ペンの動きも止まりがちだった。
もう寝よう。
布団に横になろうとした時、電話が鳴った。
相手を確認すると、ミホちゃんだった。
「ちづ、元気?
元気っていうか学校で会ったばっかりだけどね」
「……ん、元気だよ」
「何かあった?」
「えっ」
「分かりやすいよ、ちづ。
どうしたの、言ってみなさい。
このあたしが相談に乗ってもいいなら!」
「アヤちゃん……」
「遠慮しないでいいんだからね!」
「ん……」
電話の向こうにも伝わってしまうとは、相当わたしは元気がないのかもしれない。
もういいや、と思って、帰り道のこと、燦が怒ってしまったこと、その理由が分からないことを洗いざらい話してしまった。
思い出すことで余計に気分が落ち込んでしまうんじゃないかと思ったけれど、不思議なことに気持ちが落ち着いていた。