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「紬....」

響ちゃんが何か言おうとした時、響ちゃんのものと思われる携帯が鳴った。

響ちゃんは画面を一瞬見ただけで出ようとはしなかった。

「響ちゃん、出たら?」

ずっと鳴りっぱなしの電話に出るようにいった。


「もしもし....咲?」

想像していた名前が聞こえてきて、泣き出しそうになった。

電話に出ろと言った自分に後悔した。


響ちゃんが話してる間、私は鍵を開けて部屋に入ろうとした。

響ちゃんが私の手首を掴んだ。

掴まれたところが熱い。

響ちゃんの手を反対の手でゆっくり離して響ちゃんに微笑みながら首を横に振った。

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