私たち、兄妹は踊り手です!
「起きて、起きて~!」

朝から、お兄ちゃんは騒がしい。何事かと思って、私が目を開けると、お兄ちゃんは「おはよ~!」と私に抱きついてきた。

「……お兄ちゃん、離れてよ!」

そう言っても、お兄ちゃんは私から離れない。

「お兄ちゃん!離れないなら、一緒にご飯食べないよ!」

「そ、それは無理!梨乃(りの)と一緒に食べる~!!」

私が言うと、お兄ちゃんはそう言いながら、私から離れた。

お兄ちゃん、今いくつ……?18歳だよね?……ね?私よりも2つ年上だし。

今布団に入っても、お兄ちゃんが布団を引っペがしてきそうだから、とりあえず起きておこう。

「あ、そうそう。今日、10時から綺羅(きら)さんと撮影ね。衣装は、打ち合わせ通りで」

そう言って、お兄ちゃんはニコリと笑った。私とお兄ちゃんは、踊り手をしているんだ。

私はナツハという名前で、お兄ちゃんはハヅキと言う名前でそれぞれ踊ってみた動画を出してる。

「分かった」

お兄ちゃんの言葉に、私は深く頷いた。



「やっほ~!」

明るい笑顔で、仲良しな私と同じ踊り手の綺羅さんが手を振る。広場で、私たちはとある曲を踊るんだ。
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