君の好きな人が私だったらいいのにな。
「じゃあこれは?」

「んー…、羽瑠なら似合いそうな気がするけど…。」

「私?んー、柚真がそう言うならちょっと試着してこよーかなー。」

「着てきなよ、その色似合うと思うよ。」


私が言うと

じゃあちょっと着てみる、と羽瑠は試着室の方へ駆けていった。


『柚真?』

「うわっ、なんだ、侑かぁ…。」

『お前もう決まったのか?』

「…………全然。」


首を振ると

んなとこだろうと思った、と侑は私の手を引いた。
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