君の好きな人が私だったらいいのにな。
せっかく肌白いんだし、と侑は言って

自分が被っていた帽子を私に被せた。


『日差し強いんだから帽子くらい被れよな笑』

「ひ、日焼け止め塗ってるもん。」

『いいから被っとけって。』


そんな話をしていると

向こうの方で大きな紙袋を持った羽瑠が、柚真ー!と私に手を振るのが見えた。


「もー、どこ行ったのかと思ったじゃんー。」

「ごめんごめん。」

「ってあれ、柚真ももう水着買ったんだ、」

「うん。なんとかね。」

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