君の好きな人が私だったらいいのにな。
『友達と旅行なんか、今まで来たことなかったからさ。』

『アメリカにいた時もなかったのか?』

『んー、最後のほうは仲良い友達もいなくはなかったんだけどね。』


柚稀はそう言って

少し複雑そうな顔をした。


『日本とアメリカじゃ、言葉も違うしな。』

『英語は元々喋れたんだけど、やっぱりイントネーションとかがなんか違うみたいでさ。』

『へぇ…、大変なんだな、』

『まあ、多分もう向こうで暮らすことはないでしょ。』

『そうなのか?』
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