君の好きな人が私だったらいいのにな。
「……羽瑠、大丈夫かな…。」

『柚稀がついてんだから大丈夫だっての。』

「…うん、そうだね。」


俺はとりあえずレジャーシートで場所取りをしていた場所まで戻って

柚真を下ろした。


「ありがと、重かったでしょ。」

『別に、お前抱き上げるくらい余裕。』


正直言うと

ちゃんと飯食ってんのかってくらい

抱き上げた柚真は軽くて細くて、驚いた。


「………ほんとにありがとね。侑来てくれて、安心した。」

『んーならよかった。』


ふふ、と笑う柚真は

いつもよりも女の子らしく見えた。


-侑side end-
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