君の好きな人が私だったらいいのにな。
-侑side-


『んー…、やべ、完全に眠ってた。』


目を覚ますと

俺の隣で柚真が丸まって眠っていた。


『こいつもかよ…笑』


颯達が戻ってきた形跡はないけど

こりゃあもう柚真は夕方まできっと目を覚まさないだろうな。


『よっと…、』


俺は丸まっている柚真を抱き上げて

運良く近くにいた颯に声をかけた。


『こいつ疲れて眠ってるみたいだから、連れて帰るわ。』

『おう、りょーかい。』


んじゃ、と颯に片手を上げて

俺は柚真を抱き抱えたまま別荘に戻った。
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