君の好きな人が私だったらいいのにな。
「そーだったんだ…、」


ソファの上で横になって眠っている羽瑠は

薄い毛布を握りしめて、すやすや眠っていた。


『俺、朝飯でも買ってくるわ。柚稀なんかいるか?』

『あー、じゃあ、サンドイッチ。』

『おっけー。ほら柚真、行くぞ。』

「えっ、私も?」

『起きてんだからいーだろ、』


ほら行くぞー、と先に行こうとする侑の背中を

私は慌てて追いかけた。
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