君の好きな人が私だったらいいのにな。
『夏休み中ほとんど柚真といたから、なんかお前のこと待つのが癖になってさ。』

「夏休み中じゃなくてもだいたい一緒にいるじゃん。」


家が隣なんだから、むしろ一緒にいない方が難しいっていうか、なんというか。


『いーから行こーぜ、』

「あ、うん。」


先に歩き出した侑の背中を

私は慌てて追いかけて、隣に並んだ。


「…あれ?あそこ…。」

『ふっ…、なんであいつら朝からあんな集合してんだ?』


帰り道に羽瑠達と別れる交差点には

今朝はなぜか羽瑠と立花、氷室の姿があった。
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