君の好きな人が私だったらいいのにな。
「あ、そういえばさ、」

「ん?」

「今年のクリスマスも、私の家で集まる感じでいい?」

「私はそのつもりだけど、なんで?」

「んーん、ただの確認。」


お母さんがすでに張り切ってんだよね、と私が言うと

今年からは氷室もいるしねー、と羽瑠は笑った。


『ゆーま、』

「わっ…、急に来ないでよ、侑、」

『何の話?』

「クリスマス。」

『あー、もうそんな時期か、』


侑は購買で買ってきたであろうパンを

私の頭の上でかじりながらそう言った。
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