君の好きな人が私だったらいいのにな。
「…そんな顔って、どんな顔?」

『そんな不安そうな顔。…東雲だって、今の関係が壊れるのが怖いのは同じでしょ、』


あまりにも的確に本心を見透かされて

私は言葉が出てこなかった。


『俺もだから。』

「………ごめん。」

『俺も、今みたいに5人で集まってカフェ行ったり遊びに行ったりできなくなるの、嫌だから。』

「……うん、」

『絶対…、とは言えないけど、そうならないようにするためなら、なんだって協力する。』


あんなにいつも一緒にいる2人なんだから大丈夫だよ。

氷室は私に安心させるようにそう言った。
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