君の好きな人が私だったらいいのにな。
また当日のことは3人で話そ、と氷室に言われて

私はそうだね、と頷いた。


『………もし、の話なんだけど。』

「うん?」

『……もし、今回のことで2人がすれ違って杉野が泣くようなことがあったら、さ、』

「うん。」

『……その時は頼むね。…多分、東雲の前のほうが楽だろうから。』


そんな話別荘行った時もしたね、と私が言うと

そういえばそうだったね、と氷室は苦笑いした。


「柚真の傍には私がいる。……でも、私でも高野でもなく、氷室が必要だって、そう思ったら…、」


柚真のそばにいてあげてね。

私のその言葉に、もちろん、と氷室は頷いた。
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