君の好きな人が私だったらいいのにな。
『………別にいいんじゃねぇの?てか、そんなの俺が決めることじゃねぇし。』

『……そっか。じゃあ、用はそれだけ。』


俺は今からデートだから、と

柚稀は引き留める間もなく俺に背を向けた。


『………なんなんだよ、柚稀のやつ…。』


柚真のことが好き?柚稀が?

それっていつからだ?

てゆうかそれわざわざ俺に言う必要あるか?


俺は、1人取り残された自分の家の玄関から

しばらく動けずにいた。


-侑side end-
< 325 / 439 >

この作品をシェア

pagetop