君の好きな人が私だったらいいのにな。
『あ、そういえば、』

「ん?」

『あれから、東雲に連絡返せた?』

「あ…、うん、氷室のおかげで。」


全部吐き出して自分の中でも少し整理がついたみたい、と私が言うと

それならよかった、と氷室は笑った。


「羽瑠にも氷室にも、なんかいっぱい心配かけちゃったね、」

『ほんとだよ。……だから、今度からはもっと早く頼ってよ、俺らのこと。』

「………うん、ありがと。」


そんな話をしている間に

私達はあっという間に映画館に到着した。
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