君の好きな人が私だったらいいのにな。
『あ、おい東雲、はぐれるぞ、』

『ったく…。こりゃあお参りの前に出店か?』


そんなことを言いつつも

今すぐにでも出店のほうへ駆け出しそうな立花を

私と侑、氷室は苦笑いで見ていた。


『……混んでるみたいだし、侑達は先にお参りしてきなよ。』

「えっ、悪いよ。せっかくみんなで来たんだし。」

『じゃあ、先に並んでて?俺ら出店でなんか買って、合流するから。』


効率的にもそっちがいいでしょ、と氷室に言われてしまい

わかった、と私は頷いた。
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