君の好きな人が私だったらいいのにな。
「そーいえば柚真、今年のバレンタイン、どーするか決めてんの?」


体育の授業中

羽瑠はおもむろに私に言った。


「バレンタイン?」

「そ!バレンタイン!まさか去年みたいにばーってみんな用に作ろうとか思ってないでしょーね、」


思っていないどころか

何も考えていなかった。

私の顔を見てそれに気がついた羽瑠は

はぁー、と呆れ顔でため息をついた。

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