君の好きな人が私だったらいいのにな。
「ん、おっけ。じゃあ、全体的につやっとするくらいまで混ぜて…。私型取ってくるね、」

「わ、わかった、」


羽瑠のアシストが完璧なおかげで

想像以上にうまく出来ているような気がして

私はとりあえず言われた通りに

チョコレートを混ぜ続けた。


「よし、じゃあこれにそーっと入れて、焼こっか、」

「そーっとね、そーっと…、」


私は、羽瑠が用意してくれたケーキ型に

そっと今まで混ぜていたチョコレートを流し入れた。
< 410 / 439 >

この作品をシェア

pagetop