君の好きな人が私だったらいいのにな。
[試験1週間前]


『あっちー、お邪魔しまーっす。』

「上がってて、お茶持ってく。」

『おうー。』


普通自分の好きな人が家に来たら

もう少し緊張とかあるだろう、と思うけど

そこはやっぱり幼なじみだからなのか

侑が私の部屋にいてもなんの違和感もない。


「あーこら、くつろいでどーすんの。」

『わりわり、ちょっとだけ。』

「しょーがないなぁ。」


侑はごろん、とカーペットの上に寝転がって

その辺にあった漫画を勝手に読んでいる。
< 50 / 439 >

この作品をシェア

pagetop