君の好きな人が私だったらいいのにな。
「それで?試験範囲わかってんの?」

『いや、全然。』

「堂々と言うな。ほら、ちょっとこれ貸して。」


侑の教科書を引っ掴んで

今回の試験範囲の部分に付箋を貼る。


「…相変わらず綺麗な教科書。」


もーちょっとメモとるとか線引くとか

そーゆーことしようって気持ちはないんだろうか?

まあ、頼られて悪い気はしない私も私な気もするけど。


< 51 / 439 >

この作品をシェア

pagetop