君の好きな人が私だったらいいのにな。
-侑side-


「んじゃあ行ってくるー…。」

『おう。階段気をつけろよ?寝ぼけてたら落ちるぞ。』

「んー…、大丈夫ー。」

「高野大丈夫、落ちそうになっても私いるから。」


頼むわ、と俺が言うと

ほら行くよ、と柚真は東雲に手を引かれて部屋を出た。


『………侑と颯はよく杉野の家に泊まってるの?』

『?なんで?』

『いや、杉野のお母さんのこととか、やけに詳しいって言うか…。』

『あー、長期休みの時はよく泊まってたかもなぁ。』

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