君色パレット


「玲?」


「えっ?」



声からしてドアを開けたのは女の子の方だろう。


その女の子に名前を呼ばれとき鳥肌が立った。


綺麗な声なんだけど、なんだかすごく冷たい。



あたしは顔を上げて名前を呼んだ女の子を見た。


「やっぱ玲じゃーん!
同じ学校だったんだね♪
中学は、玲が居なくて寂しかったんだから~。」



やっぱりそう言う女の子の声は冷たかった。


ついでにその女の子を見た瞬間、あたしの血の気まで冷たくなった気がした。



…なんで?なんで?
澪がこの学校に居るの?



笑ってるけど目が笑ってないよ?


その笑顔はあの時と一緒。




何?怖い――…



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