二度目の初恋
ゆいぼんが泣き止んだのはそれから十数分後のことだった。

ゆいぼんはオレから離れて立ち上がると河原を歩き回り始めた。

何かを探しているみたいで腰を曲げて草花を数秒じーっと見つめながら広範囲に足を伸ばしていた。

一方のオレはというと、リュックに入れてきたカメラで川や回りに咲いている花や飛び回るモンシロチョウを撮ったりしていた。

ゆいぼんはカメラには興味がないらしく、ずっと同じ姿勢で歩き続けていた。

その姿があまりにも面白いので、オレはこっそりゆいぼんをカメラに収めた。


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