二度目の初恋
「ビンゴじゃんっ!おじさ~ん、ビンゴここにいま~す!」


オレと同じくビンゴになった人がいたようだ。


「悠永もビンゴだよね!前行って景品もらってきなよ」

「あ、うん」


オレは伽耶のためにと渋々人混みを掻き分け、おじさんのいる特設ステージに向かった。

子供に申し訳ないと思い、ぺこぺこ頭を下げていると、何人かの親御さんから笑顔で会釈されてしまった。


「あの...オレもビンゴなんですけど...」

「おおっ!まさかの2番で2人ビンゴです!皆さん、奇跡ですよ!」


おじさんが興奮冷めやらぬ中、アシスタントの女性がオレをステージ中央へと促した。

顔を上げてもう1人の2番ビンゴを見つめる。

......嘘......。

......嘘...だろ。

オレは言葉を失って立ち尽くした。

オレの視界を占拠したのは......。


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