二度目の初恋
真夏真っ盛りで冷房が利いている部屋にいてもちっとも涼しくない。
アタシは8時頃からずっと勉強机に向かってペンを走らせていた。
夏休みの宿題に一切手をつけないまま夏休みも残すところ後1週間になってしまって焦ってやっているというわけ。
夏休みの宿題を先に終わらせるタイプか最後に慌ててやるタイプかに分かれると思うけど、アタシは昔から変わらず後でやるタイプだ。
ゆいぼんもアタシと一緒で、毎年夏休み終了5日前から前日まで図書館で一緒に勉強していた。
優秀な残り3人のうち誰かがアタシたちを見張ってくれていた。
でも、大抵は悠永だった。
習い事といえば自分の父親に習うくらいで、勉強以外は家に引きこもっていたからアタシが呼び寄せていたんだ。
ももかは習い事戦士だったし、泰翔は仲の良い男子たちとサッカーをしたり、学校のプール解放日に泳ぎに行ったりして構ってくれなかった。
そんなことをしていたから真っ黒に日焼けし、皆の笑い者になっていた。
それはどうでもいいけど、とにかく2人に頼めるはずもなかったから、暇人の悠永に白羽の矢が立った。
悠永は教えるのはあまり上手じゃないけど、一緒に問題を解いてくれたり、自由研究の題材を考えてくれたりした。
お陰でアタシもゆいぼんも先生からお咎めなしで済んだのだ。
しかし今は私だけが誰とも一緒の高校じゃないから頼めなくなってしまった。
ゆいぼんと悠永は奇跡的に同じ高校に通っているみたいだし、同じタイミングでビンゴになるし...。
あの時は本当に赤い糸ってあるんだなって思った。
昔からお似合いの2人だと分かってはいたけど、成長して2人が並ぶと益々お似合いになった。
お互いにないものを補ってちゃんと1つになっている...。
ゆいぼんと悠永、2人で1つの大きな幸せを掴めると改めて感じた。
だから、アタシはこんな暑さにも宿題にもバテてはいられない。
早くゆいぼんの記憶を取り戻してあげたい。
そのためにはそれを拒んでいるであろう泰翔とももかを説得しなければならない。
それはアタシにしか出来ないことだ。
やるっきゃないんだ。
アタシは8時頃からずっと勉強机に向かってペンを走らせていた。
夏休みの宿題に一切手をつけないまま夏休みも残すところ後1週間になってしまって焦ってやっているというわけ。
夏休みの宿題を先に終わらせるタイプか最後に慌ててやるタイプかに分かれると思うけど、アタシは昔から変わらず後でやるタイプだ。
ゆいぼんもアタシと一緒で、毎年夏休み終了5日前から前日まで図書館で一緒に勉強していた。
優秀な残り3人のうち誰かがアタシたちを見張ってくれていた。
でも、大抵は悠永だった。
習い事といえば自分の父親に習うくらいで、勉強以外は家に引きこもっていたからアタシが呼び寄せていたんだ。
ももかは習い事戦士だったし、泰翔は仲の良い男子たちとサッカーをしたり、学校のプール解放日に泳ぎに行ったりして構ってくれなかった。
そんなことをしていたから真っ黒に日焼けし、皆の笑い者になっていた。
それはどうでもいいけど、とにかく2人に頼めるはずもなかったから、暇人の悠永に白羽の矢が立った。
悠永は教えるのはあまり上手じゃないけど、一緒に問題を解いてくれたり、自由研究の題材を考えてくれたりした。
お陰でアタシもゆいぼんも先生からお咎めなしで済んだのだ。
しかし今は私だけが誰とも一緒の高校じゃないから頼めなくなってしまった。
ゆいぼんと悠永は奇跡的に同じ高校に通っているみたいだし、同じタイミングでビンゴになるし...。
あの時は本当に赤い糸ってあるんだなって思った。
昔からお似合いの2人だと分かってはいたけど、成長して2人が並ぶと益々お似合いになった。
お互いにないものを補ってちゃんと1つになっている...。
ゆいぼんと悠永、2人で1つの大きな幸せを掴めると改めて感じた。
だから、アタシはこんな暑さにも宿題にもバテてはいられない。
早くゆいぼんの記憶を取り戻してあげたい。
そのためにはそれを拒んでいるであろう泰翔とももかを説得しなければならない。
それはアタシにしか出来ないことだ。
やるっきゃないんだ。