二度目の初恋
夏休みで終わる3日前になった。
アタシはゆいぼんを家に招いた。
ゆいぼんに兼ねてから見せようと思っていた思い出の品々を物置小屋から引っ張り出して来て整理し、ようやく見せられる状態になったのだ。
「ゆいぼんに今日は見せたいものがあるっていったじゃない?」
「うん」
「それが...じゃじゃーん!こちらでーす!」
アタシは幼稚園や小学校の卒アルや写真が入った段ボール箱を2つ出した。
段ボールにはキレイな丸文字で"おもいでのしなしな"と書かれている。
"思い出の品々"と書きたかったのだろうけれど、なぜか思い出はしなしなになってしまったようだ。
いや、確認したけど、何1つとして色褪せてはいなかった。
「これ全部怜奈ちゃんの?」
「うん。この中にゆいぼんの写真もいっぱいあるよ」
「じゃあ幼稚園の前の写真から順に見ていくね」
「はいよっ」
ゆいぼんはこういう時、いつもはしゃいでいた。
悠永とももかに幼稚園の卒アルを見せた時には1枚1枚の写真ごとのエピソードを語り、1日では見終わらず、何日もアルバムをお道具箱に閉まっていた。
先生に見つからないかとヒヤヒヤしながら過ごしていた記憶がある。
それにしてもおとなしくなったなぁ。
事故の後遺症なのだろうか。
その代わりももかは随分うるさくなったし、攻撃的になった気がする。
やっと殻を破れたんだろう。
ただの地味で大人しくて聞き分けのいい優等生から脱却したんだ。
悠永も悠永で変わった。
なんか身長も中3の時より10センチくらい伸びてたくましく男らしくなったし、表情も前より明るくなったっていうか...。
いや、でもそれはゆいぼんがいたからか。
ゆいぼんがいれば悠永は自然と微笑むから。
悠永、何も爆弾抱えていないだろうか。
1人で罪を背負っていないだろうか。
ゆいぼんに会ったことでまた罪悪感に囚われていたりしないだろうか。
少し心配だ。
アタシはゆいぼんを家に招いた。
ゆいぼんに兼ねてから見せようと思っていた思い出の品々を物置小屋から引っ張り出して来て整理し、ようやく見せられる状態になったのだ。
「ゆいぼんに今日は見せたいものがあるっていったじゃない?」
「うん」
「それが...じゃじゃーん!こちらでーす!」
アタシは幼稚園や小学校の卒アルや写真が入った段ボール箱を2つ出した。
段ボールにはキレイな丸文字で"おもいでのしなしな"と書かれている。
"思い出の品々"と書きたかったのだろうけれど、なぜか思い出はしなしなになってしまったようだ。
いや、確認したけど、何1つとして色褪せてはいなかった。
「これ全部怜奈ちゃんの?」
「うん。この中にゆいぼんの写真もいっぱいあるよ」
「じゃあ幼稚園の前の写真から順に見ていくね」
「はいよっ」
ゆいぼんはこういう時、いつもはしゃいでいた。
悠永とももかに幼稚園の卒アルを見せた時には1枚1枚の写真ごとのエピソードを語り、1日では見終わらず、何日もアルバムをお道具箱に閉まっていた。
先生に見つからないかとヒヤヒヤしながら過ごしていた記憶がある。
それにしてもおとなしくなったなぁ。
事故の後遺症なのだろうか。
その代わりももかは随分うるさくなったし、攻撃的になった気がする。
やっと殻を破れたんだろう。
ただの地味で大人しくて聞き分けのいい優等生から脱却したんだ。
悠永も悠永で変わった。
なんか身長も中3の時より10センチくらい伸びてたくましく男らしくなったし、表情も前より明るくなったっていうか...。
いや、でもそれはゆいぼんがいたからか。
ゆいぼんがいれば悠永は自然と微笑むから。
悠永、何も爆弾抱えていないだろうか。
1人で罪を背負っていないだろうか。
ゆいぼんに会ったことでまた罪悪感に囚われていたりしないだろうか。
少し心配だ。