二度目の初恋
アタシがわがまま女を見事に演じきったお陰で鉢合わせすることはなく、文化祭は終わりを迎えた。

アタシは泰翔を逃がさないよう、校門の前で彼が片付けを終えて出てくるのを待った。

クラス会にも参加させず、これからじっくり話し合わなければならない。

本来なら夏祭りの後すぐにでも話し合うべきだったんだけど、部活や文化祭の準備、模試で忙しかった泰翔とももかのために今日まで待ったのだ。

もうこれ以上は待てない。

アタシが2人を待っていると、遠くから賑やかな声が聞こえてきた。


< 178 / 365 >

この作品をシェア

pagetop