二度目の初恋
「イルミネーションキレイだったねぇ」
「そうだな」
イルミネーションをじっくり見ても30分もしない内に帰路を辿り始めた。
タイミングを逃して言えないまま駅の方向に向かっている。
しかもバッグに入れたプレゼントもまだ渡していない。
このままでは今までと同じになってしまう。
俺が先手を打たなければゆいぼんは俺の元からいなくなってしまう。
ダメだ。
そんなのダメだ。
俺はゆいぼんが好きだ。
ちゃんと伝えなければ。
ゆいぼんの心に、脳に、ちゃんと記憶してもらわなければ。
俺は立ち止まった。
「泰翔くん?」
「ゆいぼん、あのさ...ひとまず...これ」
俺はバッグから10センチ四方の箱を取り出し、ゆいぼんの目の前に突きだした。
こういう時にぶっきらぼうになってしまうのは俺の悪いところだ。
「ゆいぼんにクリスマスプレゼント」
「いや、でもさっきお洋服買ってもらったし...」
「いいんだ。これは...一応サプライズのつもりで買ったから」
「分かった。じゃあ、もらうね。ありがとう」
ゆいぼんの小さな手のひらが真っ赤な箱を包み込んだ。
「開けていい?」
「うん」
ゆいぼんは喜んでくれるのか。
ドキドキの瞬間だ。
意外にも人生初告白の俺は心臓が激しく鳴り、誰かに聞かれてやしないか周りをキョロキョロして確かめていた。
俺が意味深行動をとっている間にゆいぼんは緑のリボンをほどき、箱をぱかっと開けた。
「わぁ!すごぉい!これって確か...」
「スノードーム。クリスマスといったらやっぱりこれだろ?」
「ホントにすごいね!中にサンタさんとトナカイ、それにそりもあるよ!」
ゆいぼんが喜んでくれて良かった。
だけど、ここで終わるわけにはいかない。
大事なことを、
永年心に秘めていた思いを、
今言葉にするんだ。
俺は吸い込み過ぎると肺が凍るのではないかと心配になるくらい冷たい空気を目一杯吸い込んで言葉を放った。
「そうだな」
イルミネーションをじっくり見ても30分もしない内に帰路を辿り始めた。
タイミングを逃して言えないまま駅の方向に向かっている。
しかもバッグに入れたプレゼントもまだ渡していない。
このままでは今までと同じになってしまう。
俺が先手を打たなければゆいぼんは俺の元からいなくなってしまう。
ダメだ。
そんなのダメだ。
俺はゆいぼんが好きだ。
ちゃんと伝えなければ。
ゆいぼんの心に、脳に、ちゃんと記憶してもらわなければ。
俺は立ち止まった。
「泰翔くん?」
「ゆいぼん、あのさ...ひとまず...これ」
俺はバッグから10センチ四方の箱を取り出し、ゆいぼんの目の前に突きだした。
こういう時にぶっきらぼうになってしまうのは俺の悪いところだ。
「ゆいぼんにクリスマスプレゼント」
「いや、でもさっきお洋服買ってもらったし...」
「いいんだ。これは...一応サプライズのつもりで買ったから」
「分かった。じゃあ、もらうね。ありがとう」
ゆいぼんの小さな手のひらが真っ赤な箱を包み込んだ。
「開けていい?」
「うん」
ゆいぼんは喜んでくれるのか。
ドキドキの瞬間だ。
意外にも人生初告白の俺は心臓が激しく鳴り、誰かに聞かれてやしないか周りをキョロキョロして確かめていた。
俺が意味深行動をとっている間にゆいぼんは緑のリボンをほどき、箱をぱかっと開けた。
「わぁ!すごぉい!これって確か...」
「スノードーム。クリスマスといったらやっぱりこれだろ?」
「ホントにすごいね!中にサンタさんとトナカイ、それにそりもあるよ!」
ゆいぼんが喜んでくれて良かった。
だけど、ここで終わるわけにはいかない。
大事なことを、
永年心に秘めていた思いを、
今言葉にするんだ。
俺は吸い込み過ぎると肺が凍るのではないかと心配になるくらい冷たい空気を目一杯吸い込んで言葉を放った。