二度目の初恋
私は......呼吸を繰り返した。

荒く浅い呼吸だ。

瞳から涙が溢れて床に落ちていく。

涙が熱いんだって初めて知った。

泣きたくなかったけど、泣いた。

小学校の運動会で膝を擦りむいて以来、こんなに涙を流すことはなかった。

その時もゆいぼんは私を助けた。

1位で走っていたのに立ち止まって戻って私に手を差し伸べた。

そうやって偽善者ぶって...

私はそんなゆいぼんが...

嫌いだったんだよ!

だから、未練なんてない。

全部壊す。

私が私の手で私の憎いものを壊す。

全て私の思い通りになるように。

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