二度目の初恋
「わたしは悠永くんの誕生日を日にちだけだけど、覚えてた。それって...それってやっぱり...悠永くんを考えてる時間が長かったってことだし......。だから、その......つまり.........悠永くんはわたしにとって...わたしにとってすごく大切な人だったんじゃないかって思って...」

「ゆいぼん...」

「思い出せないのが悔しいの。辛いの。胸が痛いの。だから、お願い。教えて」


由依の声が震えている。

おそらくまん丸の瞳にはあらゆる感情を溜め込んだ光の粒が充填しているだろう。

オレはそれをどうしてあげたいんだ？

電球が消えかかっていてチカチカしている電灯の側に来てオレは歩くのをやめた。

答えるしかないと思った。

オレが今思う最善の答えを出す。


「ゆいぼん。オレは......オレはゆいぼんを大切に想ってた......友達として。だから...その...ゆいぼんもそう想ってたって、オレは信じたい」

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