二度目の初恋
「悠永くん」

「はいっ」

「あなたのことはそう簡単には許せないわ。それは子を持つ親として普通の感情。それを承知した上で由依と未来を歩んでいきたいとそういうことで間違いないかしら?」

「はい」


オレの心臓が破裂しそうなくらいにバクバク鳴っている。

意識が飛びそうになりながらも唇を噛み、拳を強く握って堪えた。


「それなら......それなら、仕方がないわ。あなたを許さないけど...由依とは......由依とはこれからも仲良くしてあげて」

「ありがとうございます!」


オレは思いっきり頭を下げた。

ずっと嫌われ、拒絶され、無視され続けて来た由依の母親とようやく1歩近づけた。

嬉しいけど、それよりも安堵の方が大きい。

オレは心の中で人生最大の溜め息をついた。


「そうと決まれば、ほら。すぐいって」

「えっ?」

「由依は朝早くから友達に会いに行くっていって出ていったんだよ。場所は...虹色公園」


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